春漂流記

目指すは「無意識」の存在証明。

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14 2008

囁くのは誰か

先日発掘した漫画の中に、山下いくとのダークウィスパーがあった。(山下いくとといえば、エヴァ零~四号機のデザインで有名だけど、私は作品としてエヴァンゲリオンにさほど興味が無いので、割とアレはどうでもいい。しかしまぁ、氏のメカニックデザインに共通する、三次曲線の有機的な美しさには、毎度のこと驚かされる。最近の新幹線に見られる流体力学的設計丸出しな形状が美しく見える人なら、この気持ちわかってもらえるはず。)

物語自体は、おそらく巨視的に見ると単純なのだけど、入り込もうと思うと何がなんだか分からなくなるくらいに複雑。むしろ裏側で進行するストーリーがあまり説明されないので、想像するしかないというのが…
登場人物たちが、世情に巻き込み巻き込まれ大立ち回りを演じる政治経済漫画とでもいえば良いだろうか。違うか。
温暖化による海面上昇により、多くの国家が国土を失った21世紀半ば、食糧危機とエネルギー危機に直面したアメリカ合衆国を中心に第三次世界大戦が勃発。しかし、大戦の最中、アメリカは国民の大半と共に文字通り失踪する。東西冷戦の図式は崩れ、新たなる覇権争いが始まるも、その中心は国家ではなくその国家の政策さえ左右するほどの巨大企業体であり、企業体の利益=国益を守るための出し抜き合いが目に見えない戦争という形で危ういバランスを拮抗させている。
世界は、EU(統一国家)、太平洋通商圏(オーストラリアグループ)、アフリカ連合、南米、カナダ、中ソ共産圏、日本、移動都市国家ギガンテックトウキョウがしのぎを削り、それぞれがエネルギーや利権を奪い合い、あわよくばアメリカが言うダークウィスパーという名の「遺産か何か」を手に入れようとしている。
そこへ、大戦前にコールドスリープで眠りにつき、目覚めたら故郷が消えていた、その理由を追い続けるアメリカ人たちが絡み合い、混乱の様相も良いところである。
果たして、ダークウィスパーとは何か。アメリカはどこに消えたのか。メッセンジャーと呼ばれるチビッコ達の存在理由は。ノサカは禿なのか剃っているのか。ニドの恋の行方は。4巻は果たして出るのか。そもそも主役は誰なのか。
亜セカイ系で溢れる最近の漫画に飽き飽きしている方にオススメするような作品の見本だ。
とりあえずヒロインはツンツンで、ある意味完璧超人な子供(見た目の話)と巨乳の金髪美女(この言い方も古い)というあたり、萌要素もしっかりしている。(山本弘が「ハードSFには萌えと燃えが必要」なんて言ってたが、ハードSFではないSFにも、その二つは必要だと思う)

冷戦時代に連載が始まった作品ゆえに、世界観が図らずもパラレルになっている(ソ連が存続、東西冷戦の継続→ベルリンの壁が健在、ECがEUという国家に編成された(通貨はユーロ以前に提唱されていたエキュ)など)のも作者の想定外だったとは思うが、もしかしたら作品としては自由度が広がったのかもしれない。

士郎正宗作品が最たるものだが、この作品も「コマ外」の情報や独り言が多く、それを整理すればだいぶストーリーを把握できるというのも、屋台骨が割としっかりした作品である証拠か。(ブラフやハッタリの類の可能性もあるが)

ここまで書いておいて何だが、全然面白そうじゃないな。私の説明じゃただただ難解な漫画であるようにしか…

アニメにならんだろうか。
ストイック過ぎてアニメには向かないのかな。
山場はあるけど分かりにくいし。

ひとつ言えるのは、この漫画も魅力的なオッサン漫画と言えるのかもしれないということです。

個人的には梨花とジブジブが好き。

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