春漂流記

目指すは「無意識」の存在証明。

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09 2006

○村戦争

世界の終りは、意外にあっけなくて、誰もが望んでいた暗く静かな夜は、終りの始まりからたったの数週間でやってきた。

「火星人の襲来」という、モダンSFチックな響きも、「物体X」というそれそのまんまなネーミングも、それを目の前にしてみると、納得するしかないのが情けないところだ。

もう、街には人ひとり見当たらないし、火星人は病気にかかって皆死んでしまった。
後に残ったのは、物体Xと、僅かに生き残った人類。

あの時、人類という人類が全て死んでいたなら、私が今、瓦礫の山を見上げながらため息をつくこともなかったろうし、お腹が鳴ることもなかったんだろう。

聞こえるのは風の音と、どこかで建物が崩れる音。

受験会場を探して、廃墟の街東京をさ迷う私が、彼と出会うのは偶然だったのか、それとも運命だったのか。

戦争は終わった。
いや、戦争なんてなかった。
誰も戦争だなんて言わなかったあの出来事は、世界中のどんな図書館にも並べられることなく、塵は塵に。

果たして、世界の続きを見ることのできる私たちは、幸せだったのか、それとも。

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Posted by | 00:33 | Comment [0] | TrackBack [0] | 本の蟲(書評とか)

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