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春漂流記

目指すは「無意識」の存在証明。

16 2005

記憶の果てに

その記憶の中には、白い色と赤い色しかない。


目の前には、一面まっ白な海が広がっている。

私は、堤防に腰掛けて、その海を、海の彼方を見つめている。

風邪はない。涼しくも、暑くもない。
太陽は、白くて薄い雲の上にいる。

時折、その雲の小さな隙間から、太陽の光が遠くの海面を照らしているのがわかる。

きらきらと、さっきまでよりも白く、更に白く光るのだ。

波の音が聴こえる。微かに。

堤防に打ち寄せる、波。
いつの間にか、私の足を濡らしている。

私の足下に打ち寄せる波。

私の足下に広がる赤。

私の体から流れ出す赤。

その赤が、白い海を汚してゆく。


ふと、後ろに気配を感じ、振り返る。

私の体が海に落ちてゆく。私の赤が。

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Posted by | 23:56 | Comment [0] | TrackBack [0] | 妄想特急

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